これからの電子書籍に期待すること
ハロー、インターネット。
今回は、電子書籍について思いついたことをちょっと書いてみる。
紙の本の出版が年々減っていくなかで、電子書籍は出版点数を伸ばしている。
ただし市場規模は紙の本に比べてまだまだ小さく私も買ったことはない。
読みたい本が電子書籍化されていないこともあるが、製造コストに比べて価格が高いことや、著作権保護のために生じる使い勝手の悪さなどデジタル化によるメリットというものが感じられないのだ。
もっとデジタルコンテンツとしての付加価値をつけられないのだろうか。
翻訳ものの小説を読んでいて、原文には何て書いてあったのだろうかと思うことがある。
映画の例では、
『カサブランカ』の「Here's looking at you, kid.」
(君を見つめることに乾杯、カワイコちゃん)を、「君の瞳に乾杯!」、
『風と共に去りぬ』の「After all, tomorrow is another day.」
(結局、明日は別の日なのだから)を「明日は明日の風が吹くわ」
と翻訳したのが有名だが、こういうことはビデオなら字幕や多重音声ですぐわかる。
ところが書籍の場合は、簡単に原文との比較ができない。
登場人物の名前や固有名詞などが、原文はどういう綴りなのか知りたいこともある。
電子書籍で画面をニ分割して、翻訳と原文を同時に表示できれば便利だと思う。
日本語で書かれた本とその外国語訳をセットにすれば、外国語の勉強にもなる。
段落単位で翻訳の文章と原文の間にリンクをはれば、手間はかかるが作業自体は単純なもので、技術的にできないことはないはずだ。
ただし現在の電子書籍のフォーマットやビューワーソフトは、こんな使い方を想定していないので、新しいものを作る必要があるだろう。
単に紙の印刷物を画面に表示するだけでなく、デジタル化による新しい機能で紙の本にはできないことができるようになったとき、電子書籍は本格的に普及するのではないだろうか。
(M.T)